nikki

適当なことを言う日記です

備忘:コートールド美術館展メモ

セザンヌは字がでかい セザンヌ 風景画は茶っぽいオレンジと緑の割合がかなり多い。草木の緑、幹や土の茶、空の青。1870年代はかなり明るめ、80年代前半も、後半あたりから暗くなってくる(サントヴィクトワール山とか) 風俗画は風景画より画面が暗い。(80年…

せめてあなたがサディスティックであったなら

誕生日に山吹色のガーベラの切花を二輪もらった。 人から植物をもらうという経験がなかったから花瓶はひとつも持っていないし、まして茎の切り方、花の挿し方、切花の寿命などもわからず、四月から花屋でバイトをしている友人をたのんで簡単なやり方を教わっ…

自他の境界線を強く引け

共感ということについて ジョーカーをみた とても面白かった 特に階段を降りるように上るアーサーと、上るように降りるジョーカーの画が忘れられない 映画の中のひとつひとつの辛い出来事には脈絡がなく唐突だけれど、人生だって本当はそういうもので後から…

ひきだし、しわ寄せ

何年か前から会話の“間”に頓着しなくなった。 返答に迷えば保留するし相手の言うことが理解できなければ何回でも聞きかえす。ぴったりくる言葉が見つかるまで時間をかけて考える。そのようにしていたらなぜか身振り手振りが自然に大きくなっていた。それはと…

知らない人と話す

それは愛と恋とセックスの区別がついていないってことですよ、言わせてもらいますけど。 年の上下に関わらず敬語を貫くひとで好感を持った。愛とか恋とかはよくわからないから、 はは、そうかもしれない。わからなくてすみません。 と答えた。 結婚ならまだ…

好き勝手にいきるぞ、人生は短い と装苑を読んで思ったので、 忘れないようここに記す。

ムンク

先日、といってももう2ヶ月ほど前になるが、上野にムンクの展覧会をみにいった。 一番心に残っているのは、偏執的なまでに生き生きと描かれた岩。舞台は海岸やら森やら様々だった記憶があるが(なにぶん時間が経ってしまっているので定かではない、もっと言え…

コップの中で氷がとけきるまでの時間をはかったことがある。なんどやっても、私の家よりも彼の家でやる方がはやくとけた。りんごジュースを注いでも、麦茶を注いでも、飲むヨーグルトを注いでも、結果は同じだった。私たちはそこに霊的な意味を見出してはう…

ひとつ確かなことには、 ほんの少し昔まで 犬は良奴(いぬ)と表記されていたし、 猫は彼奴(きゃつ)と表記されていた、 ということです。

読書会

今度この本を一緒に読みませんか。 いいですね。ぜひ読みましょう。 一緒に読むとはどういうことだろう、と、二つ返事で提案に乗ったあとで首を傾げた。一緒に、というくらいだから、喫茶店などで一冊の本を広げ、横並びで座り(対面では片方が上下逆さまで読…

「君は寂しいんだね」 言われて、ああ、これは救いのような顔をした呪詛なのだ、と確信した。自分は寂しかったのだと思わされてしまった。とたんに、自分が寂しかったのか、本当はそうじゃなかったのかも分からなくなってしまった。 「このこと、みんなには…

死にたいほど

「大理石の彫刻って、口に入れて溶けていくチョコレートみたい」と言う彼女に私は一生かなわない。

1044文字

うちの姉は少し変わっている。どこがどのように変わっているのか、具体的に言い表すことはなかなか難しいのだけれど、家の中でもしじゅうマスクをつけているだとか、爪をほとんど切らないだとか、生き物のにおいがするから木のスプーンが嫌いだとか、要する…

ももとししとう

冷蔵庫の野菜室その奥底に消費期限をとうに過ぎたししとうがあり、しんしんと積もった黴は細雪を思わせた。目にした途端に視界は靉靆とし、前後不覚の霧中であるいは卒倒しようかというのをすんでのところで引き留めたのは右手にそっと握られたもも()だった…

Ne Me Quitte Pas

ニーナシモンをきいたら留学してたときを思い出してすこし泣きそうになった それは確実に日常としてしこしことすごしていたはずの留学生活がいつのまにか非日常の思い出にかわってしまっていることのまぎれもない証左で美化ふざけんなとおもい脳内のイメージ…

チャクラ

考えると怖いことには、自分がもし本源的に音楽文学映像その他文化そのものにたいした興味がないとしたら、自身の体・思想自体はいびつなパッチワークでできた鏡の〜中のマリオネッ、でしかないのではないか、ということだ。 文化そのものに興味がなく、ある…

ノーベルやんちゃDE賞

人の劣等感を赤裸々に、口さがなく綴ったものが名作とよばれることが多いのはどうしてだろう。 もちろんSFにも推理小説にも名作はあるけど、こと純文学的分野において、恋慕のみっともなさや郷愁のむなしさ、見栄の自己破壊や落ちこぼれのひねくれた哲学に、…

140では足りないが404文字

正直なところを申し上げれば、私は日本たばこ産業株式会社、すなわちJTの、ウィンストンはキャスター、甘くバニラの香りたつ、そのタール3mgもしくは5mgを好んで喫んでいるわけではありますが、家に備蓄したタバコが切れそうだってんで、こんな時間からコン…