nikki

適当なことを言う日記です

ももとししとう

冷蔵庫の野菜室その奥底に消費期限をとうに過ぎたししとうがあり、しんしんと積もった黴は細雪を思わせた。目にした途端に視界は靉靆とし、前後不覚の霧中であるいは卒倒しようかというのをすんでのところで引き留めたのは右手にそっと握られたもも(🍑)だった。

 

皮を剥き身を切り皿に盛り付け

「ももが切れたよ」

と言いダイニングでひとりもも(めちゃ甘)を食らいやわらか・プレミアムティシュ コットンフィールで口をぬぐうと、ふたたび冷蔵庫の前に仁王立ちで立ちふさがり、いや冷蔵庫に仁王立ちで立ちふさがれ、えいと野菜室を開けると、ししとうは忽然と姿を消していた。こつぜん。

 

手からは淡いももの匂いがしたから、石けんは使わずに手を洗った。